自動車と知的財産：企業にとって知的財産とは～活用方法が日本の産業競争力を高める

摘要

企業にとっての知的財産の活用方法は大きく変化してきている。従来の特許は、企業が独占して製品を販売できる武器であった。また他社にライセンスすることにより、ロイヤリティ収入をもたらす商品であった。その特許という商品を大学に求めようとする機運が盛り上がっている。 産学連携の動きである。そして今後の流れは、企業内で特許を利用した起業家を育成することである。 起業家が企業内ベンチャー（ここで言うベンチャーとは、国際競争力のある新しいビジネスを行い、急成長する企業を指す）を設立しやすくする仕組みが必要となる。 そのためにベンチャーをサポートするインキュベーションという仕組みが、企業内に組み込まれる時代になるであろう。 企業内ベンチャーを活発化すべく、起業のもとになる発明活動を活発化し、発明者に対するインセンティブも高くする工夫が必要となる。 例えば、職務発明の取り扱いの見直しもひとつの手法である。 このような企業の活動により自立心のあるサラリーマンが増加する。 そしてそれは結果として日本の産業競争力の向上につながる。