Dymolaの特徴と事例紹介：Dynamic Modeling Laboratory物理系モデリング＆シミュレーションツール

摘要

「Dymola」この言葉を初めて聞かれる方もいると思われるので、若干の説明をさせて頂きたい。 Dymolaは、スウェーデンのDynasim AB社が開発した「モデリング＆シミュレーションツール」ソフトで、物理現象をモデル化して、シミュレーションを実施するためのツールソフトウェアである。 その名称は、「Dynamic Modeling Laboratory」より派生した言葉である。 一般の物理式で表現できる範囲のことであれば、油空圧分野はもちろん機械や電気等が相互に関連するような複雑なモデルにも対応可能である。早速、非常に簡単な例として、第1図を見ていただきたい。 上段が、実物をイメージした絵で、下段がそれをDymolaを使用してモデル化したものである。 この例をご覧いただいた感想はいかがであろうか？ 学生時代に見たような例ではあるが、壁、バネ、重りが見たままのイメージでモデリングが可能なことがおわかりいただけると思う。 実際のモデル作成は、一般的な物理特性をイメージしたアイコンで示されるライブラリ群より、Drag＆Dropして構成要素を配置して、各要素間を線で結合するだけでモデル構築が可能である。 その際に、各要素間に働く相互の影響も自動的に考慮されるので、複雑な数学上の計算は必要ないという優れものである。 ただ、実際の操作方法等の説明については、別の機会に譲ることとさせて頂きたい。