生産加工を支える新技術－これからのものづくり〈我が社における製品開発の方向〉：ユーザーニーズを先取りした製品開発を

摘要

航空宇宙機器から情報関連部門に至る全産業において，小形，軽量，多機能，高機能，高精度化の方向に動いている現在，それらを構成する要素部品にも，まったく同じ内容が要求されるのは当然のことで，小形NC旋盤にもそれらの部品を生産するための機能が要求されることになり，複合加工機の需要は増大するだけでなく，その加工機能のレベルアップの要求もますます大きくなってくるものと考えられる。 複合加工機に対する我が社の歩みは，NC化とほぼ同時に始まり，最初はZ軸に直角方向の回転工具の取り付けから始まり，クロスドリル，クロスタップ，クロスエンドミル加工機能から出発し，次に対向主軸を附加した切落し側端面のドリル，タップ，ボーリング機能の追加となり，その後対向主軸側の加工機能を増大させ，製品タクトの短縮を目標とする1次側加工時間と2次側加工時間とをできる限り同じにすることを目標に進んできた。 そのために，対向主軸側にも1次側と同じ加工ツールが取り付けられるような形に変化してきている。