購買担当者指数(PM)からみる自動車産業の動向

摘要

まず，購買担当者指数：PMI (Purchasing Managers' Index)について，簡単に触れておきたい。 PMIの歴史は米国に始まる。 もともとは，米国商務省がGDP予測のために開発した指標である。現在そのデータは，米国サプライマネジメント協会：ISM (Institute for Supply Management)が提供しており，そのホームページ上には，毎月のプレスリリースの掲載とともに1948年からのインデックスが記載されており，景気動向の変遷などがうかがえて興味深い（インデックス50は前月比変化なし。50を超えると改善。 50を下回ると悪化を示す）。 図1は1948年から1959年までの12年間のインデックスの月次変化である。図2は1990年から2004年現在までのインデックスである。 図1に示される第二次世界大戦後の，また朝鮮戦争（1950 年～1953年）を経た激動期と最近15年間を比較してみると，インデックス変化の様子がまったく異なる状況がみて取れる。 日本では，日本資材管理協会が2001年10月から調査を開始し，2002年9月からデータ提供を始めた。 データ調査·分析は英国のNTCリサーチ社が行ない，英·独·仏·香港など11か国で算出されている。 内容などは本文中で説明する。