自動車部品の最新製造技術と同設備：部品製造で拡大する板鍛造領域－曲げや深絞りに迫る盛んな適用例

摘要

自動車のユニット構成部品の軽量化、薄肉化、低コスト化の要求が絶え間なく続いている。 背景には、自動車に対する安全性向上、燃費向上、原価低減などの課題がある。 こうした状況下、板材を用いながらも、曲げや深絞りなどの引張応力を主体とした従来の成形に加え、部分的に鍛造技術を利用する板鍛造の適用が盛んだ。 この領域で大きな成果を挙げているトヨタ自動車鍛圧·部品生技部の取り組みを紹介する。 トヨタ自動車はこれまで、肉厚が薄く低強度の部品から板鍛造化を推進している。 肉厚6mm程度で表面硬度がHv700程度の部品までは、板鍛造で製造されることが多くなっている。 現在、板鍛造化済領域の工程短縮、一体化、複雑形状の成形など、一層の付加価値向上に努める一方、肉厚10m程度の部品の板鍛造技術を開発中だ（図参照）。