汚水沈砂池向けノズル式集砂装置（エジェクタ式集砂装置）

摘要

下水処理場または汚水ポンプ場内には、汚水に混入した砂や比較的大きな夾雑物を取り除くための沈砂池が設けられている。沈砂池で沈降させた物（以下、沈砂）を除去するための機械として、チェーン駆動式の掻揚機やスクリューコンベヤ式の掻寄機が主流であった。しかし、水中部にある駆動部のメンテナンスの難しさや、沈砂による機械摺動画の摩耗が激しいことから、近年ノズル式集砂装置の導入が増えている。ノズル式集砂装置とは、池底に集砂水を噴射するノズルを設置し、その噴射水の力で浣砂を集める装置である。ノズル式集砂装置は、機械的な稼働部がなく、メンテナンス性の向上と摩耗による定期的な消耗部品が必要ない等、従来の機械式の欠点を解決したが、新たに沈砂の撒き上がりによる集砂不良や、集砂水を作るポンプ設備等の電力コスト増加の問題が発生した。それらの課題を解決した新しいノズル式集砂装置の開発が求められた。