超硬エンドミルによる高硬度材の高能率加工と切りくずについて

摘要

近年、難削材や高硬度材の切削加工を高品質、低コスト、短納期に行うことが求められている。それらに伴い、切削工具に対して、加工能率や工具寿命といった性能レベルの向上が要求されている。そのため、コーティングや工具形状の改善による性能向上に取り組むとともに、工具性能を発揮できる加工条件の検討も必要となっている。加工条件が適しているか判断する1つの方法として、切りくずの観察がある。切削加工で排出された切りくずは、その形態、色などによって加工条件が適切であるか判断する材料となる。本稿では、高硬度材を高能率で加工できる当社のHMSシリーズで、SKH 51材（63 HRC）を加工した事例を切りくずに着目して紹介する。