この工法について1994年に報告する以前からわれわれは半凝固溶湯ダイカスト法と呼んでいた.その後日本では,素材の処理方法によって呼び方を変えている.固体から加熱し半溶融にするものを半溶融と,液状から冷却凝固させるものを半凝固と呼んでいる.ビューラー社の方法は,日本では半溶融ダイカスト法と呼ぶほうが正しいのだろうが,あえてそのまま半凝固溶湯ダイカストと呼んでいる.なぜなら欧米ではSemi SoIid Metal Casting(SSMダイカスト)と呼んでおり,ビューラー社では射出時に,固相が半分ある状態で金型へ注入鋳造するものとしているからである.この工法の概要は,通常のダイカスト工法で溶湯を使用するかわりに加熱した半凝固潜湯を鋳造するもので図1に示す.そして以下に各工程について説明する.
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