Atomic NFVによるスケーラビリティを実現した仮想ホームゲートウェイの提案

摘要

ネットワーク仮想化技術の発展により，ネットワーク機能仮想化Network Functions Virtualization（NPV）への注目が集まっている．NFVは，専用のハードウェアで実装されていたネットワーク機能を，汎用サーバ内の仮想マシン上でソフトウェアにより実装し，機能を提供する．NFVの応用範囲は多岐に渡り，Customer Premise Equipment（CPE）の仮想化により，回線加入者宅内のホームゲートウェイ等の機器を仮想化し，プロバイダ側のネットワーク内で提供する動きもある．この際に，ホームゲートウェイ側は加入者の増減に応じたスケーラビリティが必要であり，加入者宅内のインターネット接続機器にIPアドレス割当を行い通信の保証する機能が必要である．本論文では，NFVの提供機能を細かく分割したAtomic NFVにより，スケーラビリティと通信を保証した仮想ホームゲートウェイを提案する．また，通常のNFVとAtomic NFVにおいて，回線加入者増加時の，仮想化ホームゲートウェイのスケーラビリティ性を比較し，Atomic NFVの有効性を示す．