坐骨神経障害と腕神経叢障害のイヌに配穴法による電気針通電を行った各1例

摘要

突発性に後肢の負垂不良を起こしたボストンテリアに対して坐骨神経性ニューロバシーと診断し、後伏兎、後三里および址間穴に．よる配穴法にて針通電（EAP）を実施した（症例1）。 外傷による後遺症にて腕神経叢障害による右前肢機能不全となつたミニチュアピンシヤーに対して、前三里、三陽緒および合谷穴による配穴法にてEAPを実施した（症例2）。 こ．の2例の診断と治療の概要を報告ずる。症例1．1歳2ケ月令。 休量4.1kg。 未去勢オス。過去に運動系の障害病歴なく前日まで普通に散歩に出ていたが、朝から右後肢を震わせ力が入らないとのことで来院。 　 神経学的検査；膝蓋腱反射は正常、しかし対側に比し過度の振幅があり、筋肉の緊張の低下によると思われる偽性反射克進を認めた。 固有位置感覚はあるが対側に比し踏み直るのがやや遅れていた。 前方牽引時の屈筋反射の明らかな低下あり。 肛門反射正常。 後肢の協調運動正常 Ｌい咧堡攴瓷湔！ Ｍ匆櫿！ 筋電図検査；経皮的誘発複合運動活動電位測定に．より大腿二等筋また半腱様筋での伝導速度の遅延が見られた。 レントゲン検査および血液検査に異状認めず。