E-ガラスと接触するクロミア耐火物のカソードルミネッセンス顕微鏡による評価

摘要

ガラス製道産業における競争は，ガラスに代わる材料による需要減と高品質ガラスの生産増加によって激しさを増してきたが，それとともにガラス溶解炉用材料の耐用性向上に対する要求も高まってきた。 ガラス溶解炉の高温化と引き上げの高速化は耐火物の磨耗を増大させる。 したがって，適正炉材の開発，ならびに，侵食挙動を解明し炉寿命を予測する効果的な品質評価技術は重要である。 緻密質クロミア耐火物がガラス接触部に使用されるが，これは，耐熱笹及び，耐熱衝撃性に優れるとともにガラス製品に対する欠陥が少ないためである。 また，クロミア耐火物はガラス着色に対する懸念が最も小さいが，これは，Cr_2O_3の珪酸塩ガラスに対する溶解が極めて小さいためである。 表1に，市販緻密質クロミアれんがのメーカー品質を示す。 この耐火物は，等方庄成形及びミクロ組織·組成の調整によって品質改善が可能である。 また，れんが表面のシーリングによって，開放気孔率ゼロのクロミアれんがを最近われわれのグループが赤外線ランプ（HDI）を使用して試作した。 この製造法によって，スキャニング速度，～1cm/sec，の条件で，かなり大型のれんがを連続製造できる。