エキジョッカーによる液状化実験装置

摘要

日本は世界でも有数の地震国であり，様々な形態で構造物へ被害が及んでいる。 その一つとして，液状化と呼ばれる現象がある．これは，地震発生時に地盤の地下水庄が上昇しておこる，地盤の液状化が防災上クローズアップされたのは，1946年の新潟地震とアラスカ地震の時で，新潟地震の際の砂丘の上にあった団地が浮き上がり倒れている写真などが有名である．最近では，1995年兵庫県南部地震の際，主に神戸順神地域の埋め立て地で，マンホールやビルの浮き上がり，電柱などの沈み込み，噴砂（一部の地域では噴礫），側方移動などで構造物に大きな被害を与えたことが知られている．液状化時の現象を簡易に実験する装置として．コンテナ等に砂と水を混ぜておき，砂の中に発泡スチロールなど軽いもの，上に建物の模型などを置き，横からゆらす実験が一般的である．しかしこの実験は装置が大がかりであるばかりか，再現性に乏しく，何度も繰り返し実験することは難しい．一方，ペットボトルを利用した堆積実験装置として，砂粒子と水をPETボトルに入れたものを考察している。 この中で堆積させ，更に振動を加えると，液状化を起こし，庄密が起こることが知られている（宮田，1998）。 また，防災科学技術研究所の納口氏によるエッキーやニューエッキーは，粒子とマップピンを用いて，マンホールの抜け上がりや電柱の沈み込みを再現した（納口，1999．2000a.b.2001).