薬局の調剤データから感染症の発生を監視

摘要

ここ数年,季節になると必ず話題に上るインフルエンザ。感染拡大を防ぐには流行の兆しを素早く察知することが欠かせない。国立感染症研究所では各種感染症の発生動向調査を行っているが,より早期に流行を把握するため同研究所感染症情報センター主任研究官の大日康史氏が始めたのが,薬局を通じた感染症監視システムだ。薬局が処方せんに基づいて調剤した薬剤の情報を集計し,インフルエンザなど感染症の流行を迅速に把握するもので,全国約1,600の薬局が参加している。システムの仕組みなどについて,大日氏に話を聞いた。