超音波ガイド下に成功した終末期全身浮腫患者の 坐位での内頸静脈穿刺の1症例

摘要

進行性胆囊癌による癌性腹膜炎，癌性リンパ浮 腫のため内科で緩和医療を受けていた。癌性疼痛はフェン夕二ル貼付剤75. hr一1とォキシコド ン内服40 mg . day—1でコントロールされていた 力下肢の浮腫と腹水の貯留が著しかった。腹部 膨隆は心窩部から下腹に及んでおり，呼吸困難の ため臥床できず睡眠も坐位でとる状態であった。 経口摂取も徐々に不可能となった。浮腫は進行し て上肢にまで及び，末梢静脈路確保が困難となつ たので，麻酔科に中心静脈路確保の依頼があつた。