至通気管チューブカフ内圧を得るのに必要な生理食塩液注入量の予測 喉頭微細レーザー手術を受けた成人患者ならびに模型気管における検討

摘要

喉頭微細レーザー手術を受けた患者20名において，目標とする気管チューブカフ圧を得るのに必要な生理食塩液注入量を測定し，気管径，身長，体重との関係を検討したが，有意な回帰直線や回帰曲線を得ることはできなかった。 模型気管を用いた研究では，カフ内に生理食塩液を注入する場合は，空気注入時とは異なり，わずかな注入量増加により著明にカフ圧が上昇することが判明した。 同様のことが臨床的にも示唆された。 患者の気管径や体型から目標カフ圧を得るのに必要な生理食塩液量を予測することは難しい。 また，気管チューブカフ内に生理食塩液を注入する際は，容易にカフ圧が著明に上昇しうるので，カフ圧をより厳重に監視する必要がある。