メトホルミンは低血糖を発症する頻度がきわめて少ない薬剤として認識されていますが，添付文書中，注意喚起されています．低血糖を惹起する因子などがあるのでしょうか？

摘要

インスリン分泌促進薬であるスルホニル尿素（SU）薬（グリクラジド，グリベンクラミド，グリメビリドなど）や，速効型インスリン分泌促進薬（ナテグリニド，ミチグリニド）が低血糖を引き起こすことは広く知られている．それに対し，インスリン抵抗性改善薬であるピグアナイド薬（ブホルミン，メトホルミン），チアゾリジン薬（ピオグリタゾン）や糖吸収を遅延させるα一グルコシダーゼ阻害薬（アカルポース，ボグリボース，ミグリトール）は，一股的に単独投与で低血糖を起こしにくい，もしくは起こさないと認識されている．