コヒーレントEUVスキャトロメトリー顕微鏡用光源としての13.5-nm高次高調波発生システムの開発

摘要

コヒーレントEUVスキヤトロメトリー顕微鏡の実用機を開発するため，市販のテーブルトップのフェムト秒Ti:Sapphireレーザーを用いて13.5-nm高次高調波発生システムを構築した。位相整合条件を最適化することにより，ビーム拡がり角0.17mradというこれまで報告された中でもっとも小さな値を実現した。回折限界を仮定した場合の高次高調波のスポットサイズは約30-μmとなる。今回の研究成果は，市販のレーザーシステムを利用した簡便な高次高調波発生装置により空間的にフルコヒーレントな13.5-nm高次高調波発生に成功したものといえる。高次高調波はこれまで主にアト秒サイエンスや軟X線領域での非線形光学などに利用されてきたが，本研究用のような干渉計測や加工等にも適した光源であることを示した。