今回の特集テーマであるHEMS（Home Energy Management System）は、ZEHで重要な役割を担うものである。HEMSは、住宅に設置されるエアコン、給湯器や照明などのエネルギー消費機器と、太陽光発電（PV）や燃料電池（FC）などのガスコジェネレーションシステムの創エネ機器と、発電した電気などを蓄える蓄電池や電気自動車（EV）などの蓄エネ機器をネットワークでつなぎエネルギー管理を行うシステムである（図1）。すなわち、これまで単独で性能改善が進められてきた省エネ家電機器を、創エネ·蓄エネ機器と統合制御することにより、エネルギーのピークシフトピークカットはもとより、地産地消を実現することを狙いとするものである。また、HEMSで集積された電力や機器の使用状況をクラウド環境で共有し分析することにより、個人の嗜好に応じたサービスを提供するなど、新たな付加価値を生み出し、居住者の快適性·利便性を向上することが期待されている。
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