最近の都市交通の技術とその評価

摘要

日本において都市交通システムは，鉄道とバスの輸送需要の間を埋める中量輸送軌道システム，いわゆる新交通システムからその歴史が始まったが，その後，ベルト駆動やリニアモータを使った各種システム（地下鉄，磁気浮上，空気浮上）が，その地域の特性に応じて開発，実用化されてきた．本稿では，これらの都市交通システムの分類化を行うとともに，こうした交通システムの実用化に際して行われてきた安全性評価の例を，2003年7月に鉄道事業法に追加された磁気誘導式無軌条交通システム（IMTS）について紹介し，併せて今後，国際規格化に合わせた評価方法がどのようなものかについて言及する．そして，今後の都市交通システムの発展の方向について，二次元走行，燃料電池，低コストの観点から述べる．