車輪とレールのトライボロジー：ドイツにおける車輪フランジ／レール潤滑法の展開とオイルエア方式を用いた潤滑システム

摘要

レール曲線部における車輪／レールの摩耗防止は，鉄道始まって以来の世界共通の課題である．このうち掛こ，曲線外軌側で起こる車輪フランジとレールゲージコーナのシビアな摩耗の防止に対しては，従来からメンテナンスコストの削減や騒音防止ならびに潤滑剤や潤滑装置の性能向上など，さまざまな目的のために多くの鉄道会社がより良き潤滑システムを目標に試験，開発を展開してきた．最近，ドイツにおける車輪フランジ／レールゲージコーナの潤滑技術の変遷についての寄稿に接する機会があったので，本誌を借りてその邦訳文を紹介させて頂くことにした．なお邦訳にあたっては，訳者の責任で写真説明のコメントを付け加えさせて頂いた．