酪農所得補償制度の創設など現状に即した政策を団体再編、現行飼料基金制度の廃止,統合も

摘要

(一社）中央酪農会議の「酪農全国基礎調査」（2015年）によれば、酪農の最近の動向 として、大規模経営へ生乳生産が集中し、 その一方で全体としての規模縮小の動きが 見られるという。前者は、13年度の出荷乳 量上位10%の酪農家のシェアがほとんどの 地域で30%を超え、特に関東、東海、中国、 四国では40%以上となっている。メガファ ームと呼ばれる1,000 t以上出荷する酪農 家の占める割合は、北海道では37%、都府 県でも26%までに増加している。一方、13 年と14年を比べると、北海道で100頭未満 層の戸数が減っている中で、100頭以上層 では1,000戸から1,022戸へとほとんど変 わっていない。都府県では100頭以上層で すら485戸から472戸へ減少している。牛 舎の空きスペースがある農家割合は520/0と過半数を超え、30頭未満層では2/3以上 の農家に空きがあるとしている。生産意欲 が全体として減退していると見ざるを得な い。