揮発性の接続評価値に基づくセンサ端末の負荷分散を考慮したセンシング情報収集機構

摘要

自然環境観軌居住空間や工場などの監視や制御，災害時の非難誘導などのようなアプリケーションを実現（または支援）するための手段として，無線センサネットワーク（WSN）への期待が高まっている．?WSNでは，例えばバッテリー容量などのリソースに制約のあるセンサノードを観測領域内に数多く配置し，各ノードのセンシング情報をノード間の無線通信にょってシンクノードに集めることで，大規模領域の環境観測を実現する．このような利用環境下でWSNの長期間運用を実現するためには，経路制御の効率性（ノードの通信処理負荷の抑制）だけでなく，電力消費や故障によるノードの離脱やそれに伴う追加（アプリケーションによ．っては移動）といったネットワークの構成変化への適応性，さらに規模の拡大への拡張性をも有する経路制御方式（and/or情報収集力式）が必要となる小我々は，既往の研究において－，このような要件を満たす方式としてアリの採餌行動に基づく経路制御方式に着想を得たAAR（Advanced Ant-based Routing algorithm）を提案した"このAARは従来方式に比べて，各ノードの通信処理負荷を抑制し，ネットワークの構成変化への適応能力をも有する方式である．しかし，WSN運用における重大な問題点の一つであるボトルネックノード（負荷集中ノード）問題を回避できる方式ではない．本稿ではAARをベースに，各ノードの負荷分散機能を有し，さらに複数のシンクノードの中から負荷状態を考慮して適当なシンクノドへデータを転送する自律的な負荷分散制御を可能にするPORP（Pheromone-Oriented Routing Protocol）を提案する．シミュレpション実験を通してpORアの有効性を示すとともに，その発展性についても言及する.