垂直磁気記録用書き込みヘッドの性能改善に関する二三の検討

摘要

現在の垂直磁気記録は書き込み能力の限界にあるとされ，エネルギーアシスト記録方式の開発が進められている．筆者らは，垂直磁気記録開発の原点に立ち返り，単磁極型ヘッドの性能改善の可能性を，様々なヘッド構造について，記録磁界強度と分布，磁界勾配，効率やインダクタンスなどの点から，マックスウェル方程式を解く有限要素解析により検討した．その結果，コイル膜をできるだけ主磁極先端近くに置くことで現状ヘッドの書込み性能改善を図れ，かつ構造の簡略化も可能など，興味深い知見が得られた．