Pol-InSAR画像解析におけるESPRIT法を用いた散乱モデル分解法の精度向上

摘要

近年，地球環境の変動を広域に亘り観測する手段としてマイクロ波リモートセンシングが注目されている．地表面の解析手法の一つに四成分散乱モデル分解法が提案され，地表面の解析に非常に有効である．しかし，この手法による解析結果において，各成分の電力値が負の値を示す場合があり，推定結果に影響を及ぼしている．そこで，本稿では，四成分散乱モデル分解法のアルゴリズムを理論的に見直し，電力比率を利用した二回反射成分と表面散乱成分のより正確な電力推定法を示す．