ヤマトシロアリ

摘要

シロアリ類は王?女王のほかに職蟻，兵蟻，若齢幼虫，ニンフ（羽アリになる前の幼虫）などの階級を持つ社会性昆虫である．現在約2，600種が現存すると言われるが，その約8割は後腸に共生原生生物相を持たない高等シロアリ類であり，残りの2割が共生原生生物相を持つ"典型的な"シロアリである．九州南端?沖縄を除く日本国内では2種の下等種，ヤマトシロアリとイエシロアリ（C坤わね〃72β∫舟門別∫α乃?ざ）が一般的である．ヤマトシロアリは一般に北海道南西部以南の日本各地に生息していると言われ，関東以南では発見も非常に容易である．倒木や切り株，日陰などにうち捨てられ湿った週刊誌や段ボール，ペニア板などからも見つけたことがある．温暖な地方ではよく似たイエシロアリと同所的に分布している場合があるが，こちらは兵蟻をピンセットなどでつついてやると"怒って"口から乳白色の分泌液を出すためイエシロアリと見分けられる．