知床財団による公園管理活動と組織化努力

摘要

山中辛陪の大きなポイントの1つは、「出来の良い子どもじゃない」と比喩的表現をされた日本の自然公園制度である地域制自然公園は、複数の様々な機関が様々な目的で共同的な管理をしていることが一見良く聞こえる一方で、実際には共通したビジョンやイニシアチブが無いことによって、様々な利用のコントロールが異体的にできないし、誰が一体責任を取るのか非常に曖昧な仕組みになっているという指摘である。 それからもう1つは、それとの関係もあって、共通したビジョンとそれによる具体的な行動計画が欠如しているという指摘である。 　 これらの指摘との関連で、アラスカとアメリカの事例をかなり紹介されていたが、そこではー体的な管理を可能にするための仕組みやフレームワークをどう作るかということと、そのための組織や人材をどのように作り確保して行くかという2点が、強調されていた。