10分ごとの資料を使った場合と毎時資料だけを使った場合とのひと雨期間最大１時間降水量の比較

摘要

８年間の全国のアメダスデータを使って，ひと雨期間中の最大１時間降水量を毎時資料だけから求めたものと10分ごとの資料を使って求めたものとを比較した．最大１時間降水量が 5 mm以上である36万回余の降水について，毎時資料による最大１時間降水量と10分資料から求めたものとの比は平均すると0.876であった．この比率は降水継続時間に依存し，継続時間が60分である降水においては0.82であった．また，基準値以上の最大１時間降水量の発現回数について見ると，基準値が高くなるほど10分資料に基づく発現回数と毎時資料によるものとの比が拡大し，100 mm以上の降水の発現回数はほぼ２：１であった．