21世紀を迎えて学会の進むべき方向

摘要

次に，研究開発成果の産業への貢献促進の面から学会のありかたを考えてみたいと思います．この面では,わが日本塑性加工学会は規範となる貢献ができている学会のひとっであると思いますが,過去の日本の目覚しい発展と現在の低迷を見るとき，産業の盛衰との関連が極めて深い.日本の再生を現実化するには産業の再生は不可欠でありますし，それには,世界的競争力のある技術の創造が最も大切だと思います，現在の日本での産官学の関連を見るとき，欧米と比較しきわめて貧弱であります。 かつて日本産業は外国の模倣で成長した産業でありました。 今では,いくつもの分野で日本独自のものもでてきていますが,全体から見ると，これはまだ極めて少ない状況です.これから日本の再生を図るには，模倣でない日本が誇れる先行技術の開発がどうしても必要です。