先端ナノヘテロ金属組織解析手法（7）/最先端電子顕微鏡技術：電子線勤径分布解析法

摘要

本稿では，電子線による動径分布解析について述べた．今後，特に狭領域のアモルファス構造解析は，アモルファス合金などの分解過程の研究には重要であり，HREM観察と併用した手法は有効であろう．また，ナノビーム動径分布解析は，ナノビーム元素分析やEELS状態解析などとともに，特にデバイス関連で注目されつつあるが，今回述べたように，急速に発展した竜顔技術を利用することにより，数ナノメータの領域の解析が可能であり，今後が期待できる．ナノビーム電子線精密解析を行う場合の注意点は，やはりナノビームの長時間（20sec以上）照射による試料の汚染であり，十分な汚染対策が必要である。