マイクロ化学プラントの最新動向

摘要

マイクロ化学プラントとは，別名でマイクロリアクタとも呼ばれ，その名の通りマイクロメートルサイズの内径のチャンネルを有する反応器を用いて化学反応を制御，生産するプラントのことであり，従来の回分式のプラントに比べて精密に反応制御ができることから，新しいプラント技術として注目，研究されている。 最近では化学工学会年会などでも独自のセッションを持ち，昨年開催されたINCIIEM TOKYO2007においても，産学官を含めて，一つのグループとして展示ができるまでになってきた。 このようにマイクロ化学プロセスを利用することがあたり前のこととして理解していただけるようになってきたのは，日本の化学産業にとって喜ばしいことではあるが，10年前を考えてみると，マイクロサイズのチャンネルを用いて化学品を生産することなど，ほとんどの化学品製造関係者は考えてもいなかったように思える。