環境機器·装置最前線：VOC排出規製対応赤外線式VOCガス測定器

摘要

揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds)は，大気汚染の要因となる浮遊粒子状物質(SPM)や光化学オキシダントの発生原因物質の1つであり，環境へ影響をおよぼすことが指摘されている。 環境省は，SPMの環境基準を概ね達成することを目標に，VOC排出量を2010年までに30％削減（2000年比）を掲げ，2005年6月に大気汚染防止法を改正し，VOC排出規制に関わる規定を2006年4月より施行することにした。 大気汚染防止法で規定されているVOC測定方式は，NDIR方式（触媒酸化－非分散赤外線分析法）とFID方式（水素炎イオン化法）があり，当社ではVOCの化学種に拠らず一定の感度を有し，ユーティリティガスが不要であることから，連続測定にも適しているNDIR方式を採用した測定器の開発を完了し，可搬型の赤外線式VOCガス測定器（形式：ZSX）を発売した。