高強度鋼板の難成形部品への適用を拡大する：新プレス加工技術「JIM-Form」

摘要

プレスモーション制御による新加工技術「JIM-Form」を新たに提案し、その成形性向上効果を実証した。 「JIM-Form」の特徴を以下にまとめる。1.ハイテン材のプレス成形性を向上させることが可能であり、成形性の観点から従来適用が困難であった自動車用部品への高張力鋼板の適用拡大が可能である。 2.一般の軟質鋼板（TSグレード270MPa級）などを使用する深絞り部品への適用も可能であり、成形性向上による部品設計自由度の拡大やプレス成形品の安定生産に寄与する。 3.プレス機のスライド動作を自由に制御可能なサーボプレス機とダイクッションシステムの組合わせにより「JIM-Form」の自動化が可能であり、従来のプレス加工方法に比べ生産性を大きく損なうことなく自動車部品などの量産技術への適用が期待される。 今後は「JIM-Form」を量産技術に適用するため、効率よく成形性を向上させるためのプレスモーション最適化の検討を継続するとともに、プレスモーション制御によるプレス成形性向上の可能性について幅広く検討していく予定である。