震災復興が生んだまちづくりネットワーク-コンサルタントの役割

摘要

阪神·淡路大震災におけるまちづくりネットワークとは，1995年1月17日，大都市直下型大地震により甚大な被害を受けた阪神地域において，一日も早い復旧，復興を図るため，被災住民主体の復興まちづくりを支援する民間コンサルタントや行政プランナー，学識経験者等の専門家を中心とした情報交換のための「場」·「チヤンネル」のことである。このまちづくりの専門家たちによるネットワークは，震災直後の1月～2月にかけて実施した行政職員有志，コンサルタント，建築士，大学教授，そして多くの学生達の参加による家屋の被災状況調査を契機として，集まれる範囲で，被災状況の把握，復興まちづくりの動向についての情報交換の場を持つようになったのがきっかけである。