ひずみゲージ式圧力変換器ベルセロ法により測定されたアセトンの負の高圧力

摘要

今回の研究では，ひずみゲージ式圧力変換器を用いて高い負圧を発生させることを試みた。 この場合，圧力変換器の取り付けに関しては，ガスケットを用いないで，圧力変換器をBerthelot法の金属容器そのものとして用いる方法を考えた。 その理由は，これまでの研究結果によると液体密封用の栓の塑性変形部からのガス供給も問題となることが明らかにされているので，圧力変換器を使用しても，ガスケットを用いない方が良いからである。 なお，試料液体にはアセトンを用いた。 これは，アセトンは同種核形成理論による限界負圧値が低いにもかかわらず，高い負圧値を得ることが確認できれば，この方法を応用して他の液体の液体物性の圧力依存性を測定する際，同程度の高負圧まで測定が可能と期待できるからである。