急減速した石化産業

摘要

メキシコの2008年における化学工業の前年同期比成長率は，第1四半期がマイナス1．7％，第2Q0．0％，第3Qマイナス0．3％であった。米国経済の影響を受けやすい経済体質を反映して，米国発の金融危機によってメキシコでも2008年後半は，経済の減速傾向が顕著になっていることが化学工業の低成長を招いている。また，石油価格高騰の影響も無視できない。基礎石油化学品の供給を独占しているPEMEX（国営石油会社）グループの生産や販売も，2007年に比べて2008年は低迷傾向がみられた。