熱過渡負荷を受けた構造物の超音波法による損傷評価

摘要

熱過渡の繰り返しを受けクリープ疲労損傷した構造物に対し超音波検出を行い，そのエコー波形解析からき裂発生以前の損傷量に対応するパラメータを検討した。 Gabor wavelet変換を用いて超音波エコー波形を解析した結果，エコーの周波数特性上において，ピーク周波数より高周波成分で音速の低下と損傷量との対応が得られ，周波数軸上での解析が有効であった。超音波エコーの周波数解析により，底面エコーB1と底面エコーB2のそれぞれのピーク周波数鬼に対してその差分4砂を取ることにより，損傷壷た対応したノヾラメ一夕として有効であった。また，微小硬さは，塑性ひずみの繰り返し硬化を示しており，これと音速特性はよい相関関係が得られ，計測方法の相互利用が可能である。 さらに，構造物内の損傷程度を寿命として推測する際,材料試験で得られた超音波特性を基に推測できることがわかった。