JSNP Excellent Presentation Award for CINP2014:日本人統合失調症患者由来リンパ芽球様細胞株のプロテオーム解析

摘要

統合失調症は，陽性症状，陰性症状，認知機能障害を 主症状とし，社会生活機能が著しく低下する慢性の精神疾患である.患率が約1%と高く，遺伝率が60~80%と高いこと力ゝら，分子遺伝学的アプローチによる病態角？ 明研究が精力的に行われている.これまでに数多くの候 補遺伝子づ尉甫分子が報告されているが，病態の分子機 構は未だに明らかにされていない.現在の治療法で十分 な効果が得られない治療抵抗性を示す患者は極めて高率 であり，発症後の未治療期間が長いほど治療効果が減弱 し，社会的機能が低下することが知られている.したが つて，聊の診断と病態に基づく治齢入が社会的機能 の回復や予後の改善に重要である.