当院における胸部CTガイド下経皮針生検の検討

摘要

当院において,胸部異常陰影に対してCTガイド下に経皮針生検を施行した89症例について検討した。 対象とした病変の長径は7-65mm (平均21.0mm),生検時の皮膚から病変までの深さは15-100mm (平均56.6mm)であった。 全体の正診率は70.6%であったが,悪性病変では85.4%と高率であった。 病変が小さいほど正診率は低下し,また病変部位が深くなるほど合併症の頻度が増加した。 なお悪性病変において生検針による胸壁への播種は認めなかった。 今回の検討より,本法は合併症に注意を要するが,比較的安全に施行可能な有用な検査方法であると再認識した。