日本の内科系専門医制度が進むべき道総合医のあるべき姿も含めて3.内科系ジエネラリス卜からみた総合内科専門医の将来像

摘要

わが国の総合内科専門医の特徴は，大多数が何らかの臓器専門性を有しており，サブスぺシャリストと同等，あるいはそれに準じた専門医療を必要に応じて展開できる点であろう.その一方，専門でない領域の対応能力にばらつきがあるため，すべての内科系領域を等しく診療しなければならない地域の中小病院や，へき地診療所で十分に力を発揮できているとは言い難い. 近年，内科領域のサブスペシャリストを揃えることができなくなった地域の病院から，ジエネラリスト育成部門である総合診療部に内科医派遣要請が数多く寄せられるようになった.