新規キナーゼ阻害剤の白血病およびPh陰性骨髄増殖性腫瘍治療への応用

摘要

急性骨髄性白血病(acute myelogenous leukemia;AMDの標準治療は，アントラサイクリン系抗がん剤とAra-Cの併用療法および同種造血幹細胞移植であることは論を待たない。しかしながら，その長期的な治療成績については必ずしも満足できるものではなく，これからさらに改善を目指す必要がある。AMLに対する新規治療は，抗体医療，ェピジェネティックな遺伝子変化の修復を目指したDNA メチル化阻害剤やヒストンァセチル化阻害剤など多方面より開発が進んでいる。なかでも,その中心と位置づけられて期待されているものは，キナ一ゼ阻害剤である。