胃食道逆流症（GERD）の外科的治療－その適応と病態に合った術式の選択

摘要

GERD治療の第一選択は内科的治療である義内科的治療に抵抗するもの，free refluxをきたすもの，短食道や食道狭窄を伴うもの，呼吸器合併症を有するもの，などが外科的治療の適応となる．もっとも一般的な外科的治療法はIaparoscopic Nissen法であるが，食道運動機能低下例では，下部食道全周性に胃底部を縫着しないToupet法,Dor法,東海大法がよい．短食道を伴うものにはCoIlis法,Coffis-Nissen法，DeitaI法，Deiter変法が勧められる．外科的治療で逆流性食道炎を完全に治そうとするあまりNissenを締めすぎて,嚥下障害をきたすことのないよう注意が必要である．