ターゲテドプロテオミクス-高親和性抗体を用いた蛋白質複合体解析法

摘要

マススペクトロメトリーの発展とともに，多数の微量蛋白質の迅速な同定が可能となってきた．この高感度分析技術を用いて網羅的な蛋白質の解析を行い1これまでのひとつの分子の振る舞いの記述により生命反応を説明しようとする生化学から，多数分子の挙動を一挙に分析して,ひいては生命瑛象の解析に迫ろうとするシステム生物学へのアブローチのソールとしてプロテオミクスを利用する試みがなされている．DNAアレイと異なリ蛋白質の網羅的解析にはかなリの困難が横たわっているが,サンプルをカラム分画するとか抗体アフィニチイーを用いて濃縮するなど、解析の対象を目白勺に応じてターゲソトすることによリ有用なプロテオミクス解析ができる．高親和性抗体と低ノイズビーズを用いて目的蛋白質をアフィニティー濃縮することによリ，内在性蛋白質の複合体解析への道を探る．