lVMの進歩と発展本格的臨床応用に向けて

摘要

直径5～7mmの卵胞から卵核期の未熟卵子を採卵し24時間の体外培養の敬体外受精または顕微授精する技術をIVM－lVF（in vitro maturation－in vitow fertilization）とよぶ．この新しい技術はおもに多嚢脂性卵巣症候群の患者に用いられるが，正常月経周期の患者など広い範囲の疾患を有する患者に応用可能である．この方法では卵巣刺激を必要としないため，卵巣過剰刺激症候群などの副作用を回避できる利点がある．また．臨床応用の当初は妊娠成功率が低かつたが、採卵法．培養法などが改良され．現在では臨床成績の改善がみられ、この手技を応用する施設が増加しつつある．この治療によって患者は卵巣刺激のためのホルモン注射をせずにすむため,時間的·肉体的·経済的苦痛から解放されるという大きな利点があり，今後すべてのlVFの代替技術となる可能性がある．