レーザーによる蛋白質機能解析の新技術

摘要

2002年のノーベル化学賞が蛋白質の質量分析に関する研究に与えられたことからわかるように，蛋白質分析はゲノムプロジェクト終了後の夕ーゲットとして，ますます重要になる．現在は質量分析に代表されるように，蛋白質を構成する成分を知るための蛋白質自体の分析が進展している．しかし，蛋白質の働きは蛋白質-蛋白質相互作用で決まり，この相互作用を検出するバイオセンサーがこれからより必要となる．たとえば，どういう分子あるいは蛋白質が，ある蛋白質あるいはDNAと結合するかを簡単に速く検出するシステムの必要性が増加するであろう．従来，ライフサイエンス分野で物質間の相互反応を測定する場合には，多くの場合，放射性同位体で物質の修飾を行い，そのラベル物質を吸光 螢光などで検出を行っていた．