尋常性乾癬におけるマキサカルシトール軟膏とステロイド軟膏によるtopical sequential therapy QOL評価を加えて

摘要

尋常性乾癬患者18例を対象として，マキサカノレシトル軟膏（オキサロール~R軟膏25mu g/g）とvery Strongクラスのステロイド外用薬を用いたtoplcal sequential therapy（本稿では，外用連続療法と訳す）の臨床的有用性ならびに患者QOLに及ぼす影響について検討した．併用方法は，導入掛こは朝はマキサかレシトル軟膏，夜はステロイド外用薬をそれぞれ1日1回外用し，落屑や浸潤が消失すると次の移行期に移る．移行期には平日の朝と夜（もしくはどちらか1回）にマキサカルシトール軟膏を単独外用し，土日は導入期と同じく朝はマキサカルシトール軟膏，夜はステロイド外用薬を塗布した．さらに紅斑の色調が薄くなると維持期に入り，マキサカルシトル軟膏を1日1回ないし2回外用し，原則12週間の外用連続療法を実施した．皮膚症状は，PASIスコアならびに医師による全般改善度で評価した．また，FinlayらのDLQIを基に作成した質問票を用いて患者QOLを評価した．その結果，すべての評価時期において試験開始時と比較してPASIスコアの有意な改善が認めうれた．QOLに関しても，試験開始時に比べて外用12週後にはQOLの有意な改善が認められた．本結果より，マキサヵルシトール軟膏による外用連続療法は，皮膚症状の改善ならびに患者QOLの向上に有用な外用治療法となるものと考えられた．