抗菌薬の薬効と相関するPK-PD パラメ一夕について，抗菌薬の 種類別に教えてください

摘要

抗菌薬の種類により，殺菌の様式が異なり，薬効と相関のあるPK-PDパラメ一夕が知られている.抗菌薬の薬物効果(治療効果）を増大するためには，PK-PDパラ メータの夕ーゲット値を超えるように用法?用量を設定する. C_(max)/MIC, AUC/MICと治療効果との間に相関を認める薬物では， 1回投与量を増大するほうが薬効増大に効果的であるが，TAMと 相関を認める薬物では分割投与するほうが効果的である.抗菌薬により感染症を治療するには，原因菌に 対して抗菌活性を有する抗菌薬が，感染病巣で必 要な濃度となる必要がある.つまり，抗菌薬の薬理作用（二抗菌活性，pharmacodynamics ； PD) と，病巣への移行性(薬物体内動態，pharmacokinetics ；PK)のバランスで治療効果が左右され る.in vitroで抗菌活性のよい抗菌薬でも感染病 巣に移行しなければ，治療効果は期待できない.