肝予備能良好な肝細胞癌に対する肝動脈塞栓術の予後予!則からみた治療切り替え時期の検討

摘要

はじめに：JSHコンセンサスに基づく肝細胞癌(HCC) 治療ァルゴリズム"では，肝動脈塞栓術(TACE)不応 症例においては肝予備能が良好であればソラフェニブ への切り替えも検討すベきとされる.肝外転移や腫瘍 栓が出現した場合はソラフェニブゃリザーバ動注など へ切り替えられる場合が多いが，それ以外の症例では， 緩徐に進行はするもののTACE単独でも病勢をある程 度削ぐことができていると考えられる症例もあり，治 療の変更を躊躇することがある.また同程度の進行HCC に対してTACE治療を繰り返す場合とソラフエニブを 含めた他治療を行つた場合の予後を比較したデータは なく ， 「TACE不応」に対する次治療への切り替えなど の方針が施設間で統一されていないのが現状である. 「TACE不応」をより適切に判断して次治療への切り替 えを促す，増悪を予測する基準を検討した.