肛門温存率の向上および長期予後改善を目指した，直腸癌に対するhyperthermo-chemo-radlotherapv (HCRT)

摘要

局所進行下部直腸癌は根治切除が行われたとしても， 術後の局所再発率が高い.一度再発してしまうと根治 的治療は困難なことが多い疾患である.また.局所再 発病変は骨盤内の骨，神経，筋肉などに浸潤して難治性の疼痛を伴うことが多く，著しく quality of life (QOL)を低下させる.欧米では局所進行下部直腸癌 に対して，局所再発を制御する目的で術前化学放射線 療法を行うことが標準治療となっているNational Comprehensive Cancer Networkのpractice guideline においても，フルォロウラシル(5-FU)を含む 術前化学放射線療法が標準的な治療として推奨されて いる气わが国は欧米と比べて手術成績が良好であり， 術前化学放射線療法はいまだ標準治療としては確立していないのが現状である.