右傍十二指腸ヘルニアの1例

摘要

内ヘルニアはイレウスをきたす稀な疾患であり，その頻度は全イレウスの0．2～0．9％とされている．内ヘルニアのなかで傍十二指腸ヘルニアははば半数を占めるといわれている．本疾患はイレウス症状を呈することが多いとされているが診断に苦慮することも多く，急性腹症にて緊急事摘となり術中に診断されることもある．今回，われわれは右傍十二指腸ヘルニアを経瀕したので，若干の文献的考察を加えて報告する．