非アルコール性脂肪肝炎（non-alcoholic steatohepatitis; NASH)における血清Cytokeratin-18(CK-18)測定の臨床意義について

摘要

脂肪肝の多くは，外因性脂質の過剰摂取や代謝異 常が要因として考えられている。また脂肪肝は生活 習慣病の増加に伴って，非アルコール性脂肪性肝疾患(non-alcoholic fatty liver disease: NAFLD)，めるい は非アルコール性脂肪性肝炎（non-alcoholic steatohepatitis: NASH)へ発症の危険性が指摘されている。 すなわち，Ludwigらにより報告されたNASHは肥 満，2型糖尿病，高脂血症など代謝異常に伴うアル コール性肝炎類似所見を示す独立した肝炎として知 られている。我が国においてBMKBody mass index) 25を上回る人口は男女合わせ2，()00万人以上と推測 されており，NASH由来の肝硬変，肝癌の増加が危 惧される。